狭い枠組のなかで、自分の経験に固執してものを考える傾向の少なくない看護婦として、医療を全体的な視野からみることを通じて看護のおかれている状況を考察することも必要なのではないでしょうか。
そうした意味からは、看護婦の先達として忘れられないナイチンゲール女史の歩みについても触れないわけにはいきません。
彼女の伝記くらい種類の多いものもないといわれますが、『フロレンス・ナイチンゲールの生涯』上・下セシル・ウーダムースミス(武山満智子・小南吉彦訳現代社(上下揃))をお薦めしたいと思います。
召命を受けて看護の道に入るまでの、彼女の周辺に起きたさまざまな葛藤、そして、クリミヤでの献身的な活動は誰でも知っていることでしょう。
でも、彼女くらい自分の知識の獲得のために努力した人も少ないのではないでしょうか。